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アートとしての占い

アート(Art)の語源

アート(Art)の語源は
ラテン語のアルス(Ars)です。

かつて古代ギリシャの
ヒポクラテスは
アルス(=アート)
以下の様に説明しました。


アルスロンガ、ウィータブレウィス
(Ars longa, vita brevis)



英語に訳しますと、

アルス(Ars)=アート(Art)
ロンガ(longa)=ロング(long)
ウィータ(vita)=ライフ(Life)
ブレウィス(brevis)=ショート(Short)

つまり

Art is long, Life is Short.
「アートの習得には時間が掛かる
それにしては人生は短い」



ヒポクラテスは医者ですから
このアルスは医術を指します。

つまり
アルスロンガ、ウィータブレウィス
(Ars longa, vita brevis)

の本来の意味は

「医術の習得には時間が掛かる
それにしては人生は短い」

となります。

かつて医術もアートの一部だった

昔は医術もアートでした。

科学や芸術、そして
スピリチュアルが
一色担であった時代だから
医術もアートの一部なのだろうと
仰る方も多いですが
決してそうではないと考えます。


それは
アートとは表現であり、
医術とは体を使って
表現を行う行為
だからです。


体を使った表現行為は
現代ではとても多様性を持ちます。

武道やダンスが
分かりやすい例です。

短距離走もマラソンも
ボディビルも…

いずれも高レベルの
肉体制御技術を身につけた
表現行為である、
つまり紛れもない
アートな訳です。

現代では
治療や延命という機能性
重点が置かれがちですが
上記を鑑みれば
医療がアートであることも必然です。

アートとしての占い

では占いとは何でしょうか?

もしアートが
表現行為全般を表すならば
占いもアートであって
然るべしだと考えます。


占いとは
言葉を使って表現を行います。


先ほど、医術を含めた
肉体を使ったアートは
動きを伴います。

アートには
動きを伴わないものも
数多くあり、
文学、音、絵画などが
それにあたります。


例えばモナリザを見て、
「うん、素晴らしい」
と感じる方もいれば
「なんだ、ただの絵じゃないか」
と仰る方もいるでしょう。

つまり表現行為に対して
それがアートであるか否かは
共感の有無によって分かれます。


極端な例ですが
尿を用いて風景画を
描いた絵があるとします。

紛れもない表現行為ですが
共感は得られにくいでしょう。

とすると
アートとして認識されません


ぼくは占いに対して
これに非常に近い感覚を覚えます。


多くの人にとってはどうやら
占いがアートであると
認識されない
様なのです。


しかし
言葉を用いて相手に何かを
伝えている以上それは
表現行為ですし、
占いを職業にしている人が
一定数いる以上
一部の方からは間違いなく
表現行為として
認められています。


これをアートと言わず
何とするのでしょうか



占いの否定は、モナリザを
「ただの絵じゃん」と言っているのと
然程差がないと考えます。

もちろん、
ただの絵だと思うのは自由です。


しかしその価値観を
一般にひけらかすのは
教養のなさと言いますか、
視野の狭さを感じざるを
得ないのであります。

ABOUT ME
椿 心言
1989年静岡県静岡市生まれ、埼玉県さいたま市育ち。 占い館Everyday Holidayを経営。 自身も占い師として活動をしながら、占い師のマネジメントも。 在籍占い師にはランキング上位の先生も多数。 YouTubeチャンネル「椿とピカリ|占いチャンネル」では、正しい占いの使い方を発信中。 宅地建物取引士、FP2級資格保持。